『山城達雄選集』
山城達雄著
46判 424頁
三つの男たちの戯曲と二つの女たちの小説
あの人たちは、沖縄のニヌファブシ(北極星)だなぁ
戯曲「北極星」より
〈三つの男たちの戯曲と二つの女たちの小説〉が描くあの頃の沖縄が、現在の沖縄を照らし出す。
瀬長亀次郎の「沖縄刑務所事件」と瑞慶覧朝和の『米占領下の沖縄刑務所事件』を踏まえて描かれた戯曲「北極星」。
実在して帰米二世の画家をモチーフとして描かれた戯曲「天空舞うファンタジー」。
戦闘で傷を負って前線を離れ、樹の上に隠れて二年間暮らした二人の兵士の物語である戯曲「命の樹ガジュマル」。
小説「ベラウの花」「遠来の客」は、沖縄の戦後を色濃く反映した作品。
●目次
〈戯曲〉
北極星(にぬふぁぶし)
天空舞うファンタジー −ある帰米二世画家の生涯−
命の樹ガジュマル
〈小説〉
ベラウの花
遠来の客
解説
「三つの男たちの戯曲と二つの女たちの小説」 仲程昌徳
写真 山城知佳子
装幀 サイトヲヒデユキ
●著者略歴
山城 達雄(やましろ・たつお)
1936年、沖縄生まれ。
新聞記者などを経て小説、戯曲を執筆。
1988年「窪森」で第24回新沖縄文学賞受賞
日本民主主義文学会会員。
戯曲に「北極星」「命の樹ガジュマル」(いずれも「民主文学」掲載)など。
2006年、初の小説集『監禁』出版。
●2018年7月30日 初版第一刷発行