• 『 聞き書き・島の生活誌5 うたいつぐ記憶 与那国石垣島のくらし』

『 聞き書き・島の生活誌5 うたいつぐ記憶 与那国石垣島のくらし』

978-4-89982-197-7

1,100円(内税)

定価 1,100円(内税)

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安渓貴子・盛口満 編/A5判 118頁/定価1,050円

沖縄、奄美の戦前・戦後の島の歴史やさまざまな伝承と
くらしの知恵を聞き書きでまとめたブックレット第5弾。

与那国島の時を超えて今に伝わる歌、そして530年前の済州島からの漂流民の言い伝え。与那国や石垣の行事や農業、馬の話。
そして今に残る「天文屋の御主前」で有名な岩崎卓爾氏の教えなど。暮らしの中で人々に伝えられて来たさまざまな記憶

目 次
第1章 島の歌を聴き集めて 
与那国島の自然/与那国島の昔のくらし/牛願い/与那国島の歌を記録して
第2章 お米の味と稲のにおい 
お米の味と思い出/イモと籠/カマボコと肉/鰹節の周辺/タニシとカタツムリ/豆腐売り/ 家畜のこと/暮らしの道具/身近な生き物たち/身近な植物/行事や法事のこと/マラリアのこと/稲のにおい、土のにおい
第3章 在来米と深田の思い出 
在来米はヒゲが長かった/深田は人力で耕す/天水田は牛に踏ませる/繊維を取る野生植物/おイモ生活/肥料の話/田んぼ周りの生き物/水牛の喧嘩/竹細工のこと/クバの利用
/海のものの利用/お酒と薬

第4章 与那国島に測候所のできたころ 
気象台に勤めるようになったわけ/岩崎卓爾と自然を見る目/科学を啓蒙する場としての気象台/与那国島測候所の話/台風の話/高潮とヤドカリ/島の変化
第5章 五三〇年前の済州島からの漂流民の記憶 
州島から与那国島への漂流記/与那国島にだけ残る漂流民フガヌトゥの伝承/昔話を聞くのが大好きな子どもだった/漂流民が来た/島の暮らしに慣れる/賢くて器用な人たち
/フガヌトゥを気遣う島人たち /思いを後に残すな/いつまでも忘れないために/伝承と漂流記――二つの聞き書きの対比/済州島からの感謝と慰霊の旅

第6章 何より馬が好き 
田の緑肥のこと/何より馬が好きだから/家畜の餌に使う植物/家畜の糞と堆肥/薪について
/繊維を使う植物/袋と敷物/さまざまな植物利用/材木の話/茅葺き屋根のこと/野菜の味と効用/山の幸/正月のこと/行事と植物/身近な生き物たち/暮らしの中に歌があった/ 近い畑と遠い畑/マジムンの話/バチがあたる/暮らしの変化


聞き手紹介
安渓貴子
愛知県生まれ。植物屋。山口大学非常勤教員。主な著作に『森の人との対話――熱帯アフリカ・ソンゴーラ人の暮らしの植物誌』(東京外語大AA 研)など。
安渓遊地
富山県生まれ。ヒト屋。山口県立大学教員。主な著作に『西表島の農耕文化』(法政大学出版局、共著)など。
盛口 満
千葉県生まれ。博物屋。沖縄大学教員。主な著作に『生き物屋図鑑』(木魂社)など。


2011年3月発売